講座紹介

共通基盤看護学講座

本講座は、“基礎看護学”、“成人看護学”という2つの領域で構成され、どのような場でも共通して求められる看護専門職としての基盤(知識、技術、態度)を構築するための教育・研究活動を行っています。その目的を果たすため、領域の壁を取り払い、教授2名、准教授1名、特任准教授1名、講師4名、助手3名の計11名の教員が相互に連携、協力し合い、一丸となって教育・研究に取り組んでいます。

基礎看護学

菖蒲澤教授の顔写真です。

菖蒲澤幸子教授

基礎看護学では、看護学概論、基礎看護技術、フィジカルアセスメント(患者さんの身体状態を調べる技術)、看護過程、そして看護倫理といった、看護の世界への最初の一歩を踏み出すための基礎的な科目を学びます。これらの科目は主に1年生と2年生のカリキュラムに組み込まれており、ここで看護学の基盤づくりをします。講義や演習、そして実習を通じて、看護師にとって大切な知識と技術を学び、同時に患者さんを援助する専門職としての自覚を深めていきます。

  • スタッフ
  • 教授菖蒲澤幸子
  • 准教授柏木ゆきえ
  • 講師小林由美子
  • 助教松田悠史
  • 主な研究内容
  • 看護過程の教育に関する研究
  • 基礎看護学領域で行う実習の教育効果に関する研究
  • 臨床看護師および看護管理者への看護情報教育に関する研究
  • 基礎看護教育における看護情報学教育内容に関する研究
  • アルコール関連障害・依存症支援に関する研究

成人看護学

成人看護学領域では、成人期の人々とその家族の看護を学びます。急性期から慢性期、人生の最終段階に至るまで、さまざまな状況に応じた看護の方法を深く探求します。経験豊富な教員が、臨床と教育の連携(ユニフィケーション)を強化し、臨床との乖離が起きないように(シームレスな)学びを支援しています。最新の研究成果を取り入れ、Evidence-Based Practice(根拠に基づいた実践)に重点を置きつつ、演習での模擬体験や、先端技術に触れることができる附属病院での臨地実習を通して、安全で質の高い看護が提供できるスキルや能力・感性を養います。

  • スタッフ
  • 准教授佐藤奈美枝
  • 准教授伊藤奈央
  • 講師岡田康平
  • 講師小坂未来
  • 講師武田邦子
  • 助手照井春樹
  • 助手榿澤佳澄実
  • 主な研究内容
  • 看護職の倫理的実践に関する研究
  • 看護管理者教育に関する研究
  • 看護職の承認に関する研究
  • 被災体験のある看護学生の米国災害研修での体験に関する研究
  • 医療器具の安全にかかわる研究
  • 異文化理解を促進する海外研修に関する研究
  • 成人看護学における臨床看護師との協働教育の効果に関する研究
  • 災害超急性期における医療ニーズと資源の不均衡の解消に関する研究

地域包括ケア講座

本講座は、“地域看護学”、“精神看護学”、“老年看護学”という3つの領域で構成され、地域包括ケアシステムや人々の健康ニーズの変化、社会動向への機敏な対応等が重要であるという認識のもと、各講座における学修を基盤としてさらに発展的に求められる看護専門職としての専門性を構築するための教育・研究活動を行っています。
その目的を果たすため、領域の壁を取り払い、教授2名、准教授2名、講師1名、特任講師1名、助教5名、助手1名の計12名の教員が相互に連携、協力し、教育、研究、地域貢献に取り組んでいます。

地域看護学

岩渕光子教授の顔写真です。

岩渕光子教授

地域看護学領域では、少子高齢化や家族の変化により、子育てや介護支援がますます重要になっています。また、地域での防災やメンタルヘルスへの取り組みが求められ、看護専門職の地域看護への役割が増しています。本領域では、地域住民が自らの健康を守り、生活の質を向上させるための看護を創造・実践する方法を学びます。具体的には、在宅療養者への看護、様々な対象者に向けた保健活動、行政や産業、学校での保健活動、災害や感染症への対応、地域の健康課題の解決策などを学びます。また、本領域は保健師の養成も行っています。

  • スタッフ
  • 教授岩渕光子
  • 助教藤原弥生
  • 助教藤澤純子
  • 助教赤井純子
  • 助教五日市瑠美子
  • 主な研究内容
  • 看護制度の政策過程に関する研究
  • 地域における政策提言に関する研究
  • 持続可能なヘルスケアシステムの構築に関する研究

精神看護学

遠藤太教授の顔写真です。

遠藤太教授

精神看護学領域では、人々の行動、思考、感情を人間関係の中で理解する方法を学びます。
また、たとえ障がいがあっても、自分らしく主体的に生きるためのリカバリーの支援も考えます。精神科病院やデイケア、訪問看護ステーション、地域生活支援センター、就労支援事業所などの実習を通して、その状況や人間関係を観察し関与しながら、看護師としての適切な対応を身につけます。患者さんの病状や課題だけでなく、人生経験や強み(ストレングス)を理解し支援することが重要です。さらに、看護師が自身の感情を活用しながら、ケアを行うことも目標としています。

  • スタッフ
  • 教授遠藤太
  • 准教授熊地美枝
  • 講師高崎邦子
  • 主な研究内容
  • 看護師の感情体験と援助行動に関する研究
  • 精神障がい者の地域生活援助に関する研究
  • 精神障がい者へのスティグマ及び倫理に関する研究

老年看護学

老年看護学領域では、高齢者とその家族に焦点を当てた看護を学びます。高齢者の状態を総合的に理解し、個々のニーズに合わせた看護を提供するためのアセスメント能力と問題解決能力の向上に重点を置いています。そして、治療から生活の場へ移行し、療養が必要となった高齢者に対して、さまざまな角度から包括的なケアを提供する能力を身に着けます。また、医療と福祉の連携の重要性を理解し、チームアプローチによる自立支援や患者のQOL向上に必要な知識と技術を学びます。

  • スタッフ
  • 准教授野里同
  • 特任講師舘向真紀
  • 助教菊池佑弥
  • 主な研究内容
  • 高齢者のQOLの向上とその援助に関する研究
  • 脳血管障害の予防とその援助に関する研究
  • レスパイトケアの在り方に関する研究

成育看護学講座

成育看護学講座は、小児看護学、母性看護学の2つの領域における教育・研究活動を行っています。小児看護学領域では新生児期・乳児期から思春期・青年期に至る子どもとその家族、さらに病気を抱えたまま大人となった人とその家族を対象とした看護について教育・研究を行っております。母性看護学領域では妊娠・出産を迎える女性とその家族に加え、あらゆるライフサイクルにある女性の健康支援を対象としています。

小児看護学

髙橋亮教授の顔写真です。

髙橋亮教授

小児看護学領域では、現代社会における子どもとその家族の健康上の問題や小児看護の特性について子どもの発達段階を踏まえて学びます。健康障害が子どもと家族へ及ぼす影響、急性期・慢性期・周手術期・終末期にある小児の看護、行動制限に伴う小児の看護および事故防止と感染予防についての知識と看護援助方法について学修します。また、子どもの権利の視点に立ち、小児のインフォームド・コンセントおよびインフォームド・アセントについて学び、健康障害を抱えながら生活している子どもたちのQOLを向上させ、苦痛を緩和する看護援助方法について学びます。

  • スタッフ
  • 教授髙橋亮
  • 講師最上玲子
  • 講師伊東佐由美
  • 主な研究内容
  • 病気の子どものQOL向上に関する研究
  • 低身長児の心理社会的側面に関する研究

母性看護学

蛎﨑奈津子教授の顔写真です。

蛎﨑奈津子教授

母性看護学領域では、妊娠・出産期の女性や家族、そしてその他のライフサイクルでの女性の健康支援を学びます。女性や家族がそれぞれ異なる物語を持ち、その物語に合わせた健康支援が看護職に求められます。この支援では、身体的、心理社会的な側面への理解と同時に、各々のたった一つの物語(個別性)に向き合う姿勢が重要です。また、医療現場だけでなく、日常の「暮らし」における出来事への理解も大切にし、健康維持・増進や疾病予防への取り組みを学びます。本領域では助産師の養成も行っています。

  • スタッフ
  • 教授蛎﨑奈津子
  • 特任教授遊田由希子
  • 講師西里真澄
  • 講師髙橋淳美
  • 助手伊藤奏瑛
  • 助手黒沢悠
  • 主な研究内容
  • 周産期に子どもを亡くした家族への支援に関する研究
  • 在日外国人妊産婦の看護支援に関する研究
  • 妊産褥婦の禁煙行動に関する研究
  • 助産師活動の歴史的考察に関する研究

看護専門基礎講座

看護職が安全で適確な看護を実践するためには、様々な病気や病態に関する正確かつ最新の知識が必要です。当講座では、患者さんの病態を理解しながら安全で適確な看護を行うために、体内の環境を維持する仕組みや日常の看護医療において遭遇する病気の症状、病態生理、検査・診断および治療法等に関する教育と実務に基づく研究を担当しています。

看護専門基礎

遠藤龍人教授の顔写真です。

遠藤龍人教授

看護専門基礎領域では、近年の医療現場で必要とされる、多職種協働のチーム医療において活躍する看護職の育成を目指しています。ここでは患者さんやその家族と身体的、心理的、社会的な視点から関わるための知識と技能を学びます。また、検査や治療方針の選択に際して患者さんやご家族の意思決定を支援するため、病気の成り立ちや治療法、効果、副作用に関する基本知識が不可欠です。本講座では、医療現場で客観的に状況を捉え、正しい思考方法や研究(推論・検証)を通じて問題を解決する力を養います。

  • スタッフ
  • 教授遠藤龍人(医師・医学博士・社会健康医学修士)
  • 准教授塚本恭正(薬学博士)
  • 講師一ノ渡学(薬学博士)
  • 主な研究内容
  • 臨床
  • 急性および慢性肝不全の病態解明・栄養代謝および治療法に関する研究
  • チーム医療・医療連携における看護専門職の役割に関する研究
  • 感染制御における医療従事者由来細菌の影響に関する研究
  • 医療従事者由来細菌の薬剤耐性機構の解析
  • 手術室内環境細菌の伝播に関する研究
  • 教育
  • 高等教育におけるゲノム科学教育に関する研究
  • 高等教育から看護専門領域(看護専門基礎領域)への橋渡し教育に関する研究
  • 看護師養成課程における放射能・放射線領域の教育に関する研究